引用について
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専門の弁護士の見解
MERYやWELQ問題を受けて押さえておきたい、画像直リンクと画像無断使用の違法性
https://www.landerblue.co.jp/blog/?page_id=30423
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/naruhodo/outline/4.1.html
著作者の権利
(1) 著作物
「著作者の権利」によって「保護」されている(著作者に無断でコピーなどをしてはならないこととされている)ものは「著作物」と言われています。「著作物」は、著作権法の規定では、
著作物= | 「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、 文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」 |
と定義されています(第2条第1項第1号)。
具体的にどのようなものが著作物であるのかは、下記の表に例示されています。
しかし、これらはあくまでも例示であって、著作物はこれだけに限りません。先に述べた定義にあてはまるもの、すなわち、以下の条件をすべて満たすものは、表に掲げられていないものであっても、著作物に該当することになります。
(a)「思想又は感情」を
(b)「創作的」に
(c)「表現したもの」であって、
(d)「文芸、学術、美術又は音楽の範囲」に属するもの
(a)の条件によって、「東京タワーの高さ:333メートル」といった「単なるデータ」(書いた人の思想、感情と無関係)が著作物から除かれます。
(b)の条件によって、他人の作品の「模倣」や、「明治維新は1868年だった」といった「単なる事実」(創作されていないもの)が除かれます。
(c)の条件によって、「アイディア」が著作物から除かれます(アイディアを解説した「文章」は著作物になり得る)。
(d)の条件によって、「工業製品」などが、著作物から除かれます。
(注) | 「特許権」は「アイディア」を保護し、「著作権」は「表現」を保護しています。このため、例えば、ある「薬」の製法について特許権が付与されている場合、1) その製法に従って、その薬を「製造・販売」すること(アイディアの利用)は、特許権の侵害となり、2) その製法を書いた「論文をコピー」すること(表現の利用)は、「著作権」の侵害になります。 |
保護を受ける著作物
我が国の著作権法によって保護を受ける著作物(無断で利用してはいけない著作物)は次のいずれかに該当するものです(第6条)。
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著作物の種類
ア 一般の著作物
著作物の定義については、(1)で説明しましたが、この定義をさらに明確にするため、著作権法では、次の表に掲げられているように、著作物の種類を例示しています(第10条)。
言語の著作物 | 講演、論文、レポート、作文、小説、脚本、詩歌、俳句など |
音楽の著作物 | 楽曲、楽曲を伴う歌詞 |
舞踊、無言劇の著作物 | 日本舞踊、バレエ、ダンス、舞踏、パントマイムの振り付け |
美術の著作物 | 絵画、版画、彫刻、マンガ、書、舞台装置など(美術工芸品を含む) |
建築の著作物 | 芸術的な建築物 |
地図、図形の著作物 | 地図、学術的な図面、図表、設計図、立体模型、地球儀など |
映画の著作物 | 劇場用映画、アニメ、ビデオ、ゲームソフトの映像部分などの「録画されている動く影像」 |
写真の著作物 | 写真、グラビアなど |
プログラムの著作物 | コンピュータ・プログラム |
なお、「映画の著作物」を除き、著作物とされるためには、「固定」(録音、録画、印刷など)されている必要はありませんので、「原稿なしの講演」や「即興の歌」なども保護の対象となります。